マンションや土地・中古住宅まで、不動産探しのお手伝いすることが多いのですが、高い物件が本当に多いです。

もう少し正確にいうと、「買いたい人の希望条件に対して価格が高く、予算が折り合わないのでなかなか見つからない」ケースがとても多い、となります。

いくら低金利といっても世帯年収900万円の夫婦が8,000万円のマンションは買えません。
キャッシュフローを作ってみるまでもなく、まず生活は成り立ちません。

土地も良い場所が見つかっても予算より高いケースが多いので、
最初は希望の土地を見つけて注文住宅も良いかも・・・
と考えていた人も、手が出せる価格の建売に落ち着く、というケースも多いです。

不動産価格はどのように決まるのか

現在の不動産価格を見てみると、人気のエリアは本当に上昇しています。
不動産価格は需給で決まりますので当然なのですが、人気の高いエリア以外も、連られて価格が上がっている感はあります。

売る側はやはり高く売りたいので、簡単には値下げしません。
そうすると買う側は予算より多少高くても買うことになる訳ですが、住宅ローン金利が低く借りられるので、頭金がそんなになくても買える状況です。

つまり、銀行の融資状況は、不動産の価格形成に大きく影響しているのですね。
たとえば今まで4,500万円が借りられる上限だった人が6,000万円借りられる訳です。

反対に、変動金利が1.0%を超えるような状況になってくると、買える人が減り、人気のない物件から価格も下がってくるようになります。

「人気のない」物件というのがポイントです。

建物は年々劣化していくので、本来は古くなれば安くなっていきます。
売る時には、買ったときより価値が下がっていることが普通なのです。

ただ、人気のある物件は買いたい人が多いので、そんなに大きく下がらなくても買う人が現れます。
エリアのブランド価値が土地の価格を維持し、建物の価値も押し上げるからです。
人気エリアでは新築より高い中古マンションなんていうのも存在しますよね。
でも、あまりにも価格が高過ぎると二の足を踏んでしまうのが普通かと思います。

一方で人気のない物件は徐々に本来の価値に収れんしていきます。
なので、不動産を買うときはこれを認識している必要があるのです。

例えば、そこそこ人気のエリアで10年前に5,500万円で買ったマンションを査定をしてもらったところ、6,500万円になり、1,000万円もプラスで売り出しできるのが今。

買う時期がたまたま良ければ価格はどんどん上がり、売却して得た値上がり益を元に新しいマンションを買うこともできます。

今後は、すごく人気のエリアでもない限り、買ったときの金額よりも800万円ほど価値が下がってしまい、4,700万円になってしまう、というような世界です。

買った値段からは800万円下がったのですが、高値との差(6,500万円-4,700万円)1,800万円の方に目が行ってしまうのが人間です。

資産価値と資金計画

ところで、こんなに金利が低いと頭金をどのぐらい入れるか迷いますよね。
もし将来売却するとなった場合、頭金をあまり入れずに買った場合はローンもかなり残っていますので、住宅ローンの残高よりも、評価額の方が低くなることもあります。

自宅は「利益を何も生まない資産」なので、売却または賃貸に出した場合の価値(=資産価値)を考えすぎると高すぎて買えないし、生活するうえでの価値を優先して買う場合は資産価値は二の次になります。

つまり、予算に上限がある限り、両方の価値がすごく高い物件は見つからない(手が届かない)ということになります。

ですので、どこかで折り合いを付ける必要があるのです。

住宅の資産価値と住む上での利用価値。どちらを優先すべきか。

限られた中で最高の買い物をするためには、資金計画がとても重要な役割を果たします。

住宅資金計画が大切な理由

なぜなら、住宅は東京の場合、年収のおよそ6~10倍、金利を入れると10~13倍もするからです。
金利にもよりますが、それをローンで賄うのですから、大きなリスクを背負う訳です。
年収倍率

一方で、日本人は資産の8割が現金と保険という、リスクを取らない資産構成になっています。
何も生まない住宅という資産に代わり、それ以外の資産を活用する必要があるにも関わらずです。

住宅は少ない頭金で多額を借り入れているので、金融商品は元本保証(安全志向)、不動産はレバレッジ全開(リスク選考)となっているんです。

そして更に怖いのが、多くの人がハウスメーカーやマンションデベロッパー、不動産業者などの販売業者に相談して予算を決め、住宅を購入していることです。

彼らは売るのが目的ですから、買った後の人生設計まで考えてくれません。
ローンが通る上限の金額付近の予算を前提に、できるだけ高く買ってもらおうとします。
だから返済計画の金利も、一番低い変動金利を用います。

住宅ローンの選択を業者任せにしてはいけない理由

買うときは大きく夢が膨らんでいるので、大きなリスクを取っているにも関わらず、それに気づいていないことも結構あります。そんな状況でお得な住宅ローンを組みたいというのはちょっと本末転倒です。

人生で一番大きな買い物を成り行きで購入してしまわないためにも、将来をじっくりと考え、住宅購入の計画を立てて欲しいと思います。