今のマンションを売って、中古のマンションに買い替える。
あるいは、
20年前に買った建売住宅を売って郊外に注文住宅を建てる。
人生いろいろ。
仕事の都合とか、家族の事情とか、田舎暮らしをするとか、理由は様々です。
住宅もいろいろです。
都心への住み替えとか、住宅そのものの住み心地を求めて、とか。
理由は色々ありますが、将来そういう状況が来るかもしれません。
そんなときのために、ちょっと小ネタです。 笑
高く売りたい vs 安く買いたい
ご存知のように、今は住宅が高いです。
土地も、マンションも利便性の高い場所ならどこもかしこも高い。
買う方からすると、もっと値下げして欲しいと思います。
ところが不動産屋さんを通じて値下げ交渉しても、あんまり下がりません。
よっぽど人気のない場所か、売り急いでるか、土地や住宅に問題がある場合は別ですが。
予算と相談して難しければ、無理して買うことはないでしょう。
「どうしても欲しい!」とならなければ、粘りのある交渉もせず、他を探します。
でもこれ、売る方の立場から考えたらどうでしょうか。
売る方は高く売りたいですよね。
今は相場が高いので、なおさらです。
もう買いたい家が決まっていて、そっちの方にお金が必要な場合など、特に資金繰りに困っていない限りは、大幅な値引き交渉には応じません。
たまたま運良く買いたい人が現れて高値で買ってくれれば良いですが、そうでない場合は長期間売りに出していることになります。
こういうのを「さらし物件」と言いますが、あんまり嬉しくない表現です。
不動産を売りに出すときは不動産業者と媒介契約を結びます。
3か月タームでの契約で、それまでに売れなければ契約更新です。
業者は、周辺の成約事例や坪単価などの相場を見て価格を見積もります。
個別には、敷地の形や建物の外観、経年劣化、設備の状況などを勘案し、売り出しの価格を提案します。
最初は業者も様子を見て少し高めに出すケースが多いです。
それでも、その金額より売主の希望金額がだいたい高くなります。
売主の方は、買った値段とローン残高(残っていれば)、住み替え先のローンなどを考え、少しでも高く売りたいと思うのですね。
特に相場が高い今は顕著です。
ただ、不動産の価格は需給で決まります。
ですので、売主の希望金額が高すぎると売れず、売れ残ることになります。
時間が経つと、業者から値下げの提案が来ます。
売れないと業者の利益も出ませんので、とっとと売りたいのが業者の本音です。 笑
ローン返済が遅くなると・・・
業者の利益を気にする必要はありませんが、あまり高値に固執しすぎず、ある程度の値下げには応じて早々に現金にした方が、その現金を有効に活用できるので本当はその方がお勧めです。
あまり長期間さらされていると、人気のない物件、何かある物件、割高だけど値引きには一切応じない物件などというマイナスの印象を持たれてしまうこともあります。
ローンが残っている場合と、新たにローンを借りる場合はあなたの利益も少しずつ減っていきます。
残高が大きいと結構ばかになりません。
ちょっと計算してみましょう。
ローン残高が3,000万円あるとします。
返済期間はあと20年
金利は借り入れ当初からは借り換えていて、変動金利で1.075%だったとします。
全額繰上返済すると、金利負担は約335万円減ります。
これを残りの返済月数で割ると、月約14,000円になります。
つまり、1か月返済が遅くなると14,000円金利負担が増え、あなたのロスになるのです。
さらに、ローンを返済した後に残った売却益が1,000万円あったとします。
これを全額新たなローンの繰上返済に使ったとすると、こちらの金利負担も大きく減らすことができます。
売却益を全額繰上返済に充てる予定で6,500万円の物件を固定金利1.35%で買ったとします。
繰上返済が1か月遅れると、こちらも約14,000円金利負担が増えてしまいます。
1か月で合計28,000円のロス。半年で168,000円です。
半年待って結局売れずに価格を下げるなら、早めに見切るのも一つの手段です。
金利にもよりますし、住宅ローン控除が使える場合などはいろいろと有利な方法を考える必要がありますが、できるだけお金を有効に使ってほしいと思います。
購入時に限らず、住み替え時の資金計画も計画的に。