マンションでも戸建てでも、家を買った後から貯蓄について真剣に考える方は多いと思います。ローン返済をしながら教育費と老後資金を貯めていかなければならないからですね。

共働き夫婦の場合、特に奥さんの働き方について真剣に考えざるを得ないケースが結構多いです。なぜなら、世帯収入を増やすことが家計の財産を大きくするいちばんの近道だからです。

一方で子どもの保育・教育にしばらくは時間をかけ、落ち着くころに扶養の範囲内でパートに出たいという方も、とっても多いです。これは夫婦それぞれの価値観・希望によりますが、「貯蓄を増やしていかなければならない」ということについてはどの家庭も一緒ですね。

ということで、子育て世帯の「住宅購入後の資産形成」について考えてみたいと思います。
でも・・・まずは資産形成の前に、今までざっくり管理だった家計を整える必要があります。
今後はしっかりと切り盛りしていかなければなりませんからね。

さて、貯蓄は以下の3つの方法で増やすことが可能です。

1. +足し算 収入を上げる
2. -引き算 支出をコントロールする
3. ×掛け算 貯蓄を運用して増やす

1.は最初に書いたとおり、世帯収入を上げることです。
そして将来の収入を上げるために「投資」のお金も確保するという発想も大切です。これは、食事や日用品などの日常必要な消費とは違います。会社員なら年収UPのための自己研鑽(けんさん)に使うお金です。必要でしょ?

2.は家計です。
コントロールするために重要なのは「見える化」し、そしてそれを「継続する」ことです。これができれば家計の切り盛りは意外と簡単です。逆に言うと、できなければコントロールは難しくなります。ではどうするかというと、いわゆる節約はしません。ムダを減らすのです。ムダが減らせれば、その分使いたいところに使えます。

「見える化」は意外と簡単です。これにはスマホのアプリがオススメです。Money ForwardかZaimが良いでしょうか。具体的な利用法は書きませんが、面倒な入力がない分、続けられるんです。作業を簡単にすることが、継続のための一番のコツですね。

3.が一番高度ですが、とても重要です。
これは、一朝一夕にはいきません。お金に働いてもらうこと、それは資産を運用することです。
2017年からiDeCoが話題になっていますが、これもその「手段のひとつ」です。目的によって取るべき手段は違ってきますから、目的に合わせた利用が必要です。当然ですね。

ちなみにiDeCoは個人型の確定拠出年金のことです。年金ですから老後のためのお金です。税金のメリットがとても大きいのですが、一度始めたらどんなにお金が溜まっていても基本的に60歳までお金を引き出して使うことはできません。

家を買った後ですから、老後資金を貯める前に、繰り上げ返済と子どもの教育資金が必要ですよね。
これには当然、iDeCoは使えません。
何を使うのかというと、まずは勤め先の「財形」か「定期預金」です。でもこの低金利ではほとんど利息がつかないので、お金自身がお金を殖やすことは期待できませんよね。

そこで、ある程度貯金が増えたところで次に検討したいのが、会社員なら「持株会」です。持株会では、会社が拠出金の5~10%程度の奨励金を上乗せしてくれます。また、毎月同じ日に決まった金額で買っていける「ドルコスト平均法」を使ってとても有利に財産形成をしていくことが可能です。会社にあってまだ利用していないならば、ぜひ検討してほしいところです。

そして、次に考えたいのが本格的な資産運用です。
ローン返済が始まってから最初の10年間、住宅ローン控除があります。
今の超低金利下では、全期間固定でも1.5%以下で借りることができます。10年固定などは1%以下の金融機関もたくさんあります。

住宅ローン控除は、年末の借入残高に対して1%の税金が返ってくる制度です。例えば10年固定を0.65%で借りた場合、1%を国から返してもらうと金利負担がなくなってさらに国が0.35%上乗せしてくれているということになります。

具体的に見てみましょう。
年収700万円の人が10年固定、0.65%で4,000万円を借りたケースです。
当初10年間の金利 :226万円
10年間のローン控除:343万円
差額:▲117万円

差額がマイナスなので、実質的な金利負担がなくなり、さらに117万円が手元に残るという計算です。
10年の間に繰り上げ返済すれば、もちろんトータルの金利負担は減ります。ですが、繰り上げ返済をせずにこれを手元に置いておき、運用に回すことを考えるのです。

もちろん運用ですから減らしてしまうリスクがあります。その辺りを始める前にしっかりと考える必要がありますが、きちんと運用ができれば繰り上げ返済資金や教育資金も増やしていくことが可能になります。2018年からは積立NISAも始まることですし、10年以上運用ができる資金であれば、貯めるだけではなく積極的にリスクを取り、お金に働いてもらうことを考えたいところです。