小さい子どもがいる家庭は、子どもの将来のために教育資金を準備しなくてはなりませんよね。
でも実は、明確な貯蓄の計画を立てている家庭は少数派です。

教育費を貯めていく必要がある家庭は、住宅ローンも抱えている場合が多いと思います。繰り上げ返済の資金と教育資金の両方を貯めていく必要があるのです。

所得が高い家庭は余裕があるかというと、実はそんなこともないのです。

高所得の家庭は子どもに高学歴を求める傾向が強いので、習い事や塾にかける費用も高くなりがちです。子どもに良い教育を受けさせたいという親心が教育費を聖域化し、家計の負担が増えているのです。

そんな教育費をどのように準備するのかを見る前に、まずはどのくらい教育資金が必要かを見ていきましょう。

<教育資金はどのくらい必要か>

教育費

大学まですべて国公立でも最低800万円かかります。
図表では、大学は自宅通学の場合ですので、一人暮らしの場合は更に家賃や光熱費などが別途必要になります。

今は共働き世帯の方が多いので、その場合は小学校入学までは保育園になりますね。
保育園の費用は認可や認証、無認可などによって大きく異なります。

認可保育園の費用は世帯年収、子どもが何人目か、子どもの年齢、預ける時間などによって費用が変わります。ひとまとめにはできませんが、厚生労働省の平成24年地域児童福祉事業調査によると、平均は子ども1人当たり月2~3万円です。
世帯年収が増えれば認可でも月5~6万円になるケースもあるので、それに応じた家計のやりくりが必要になってきます。

高校までは公立で考える場合、一番教育費がかかるのが大学ですので、そこをターゲットにしていきます。中学から私立、あるいは高校から私立という場合は、それぞれそれまでに用意する必要があります。

私立高校と私立大学文系(自宅から通学)を合わせた教育費は720万円。
中学・高校が私立で大学が私立文系なら1,120万円ほど。

ですが、中学までの習い事や塾にかけるお金が増えれば、必要な教育費は当然平均値を上回ります。他の支出を削るか、前もって貯めるかしかありませんよね。

足りなかった場合、どうなるのでしょうか。

日本政策金融公庫の平成28年 教育費負担の実態調査結果によると、捻出方法の1位は「教育費以外の支出を削っている」です。なんと8割の親がそうしているそうです。
どんな費用かというと、
1.外食
2.旅行・レジャー
3.衣類
4.食費
5.バッグやアクセサリー
6.親のこづかい
です。圧倒的に多いのは1と2です。
できれば削りたくないですよね・・・。

2番目に多いのが預貯金や保険の取り崩し。これは、計画的に貯めてきている人が一定数いるということですので、きちんと貯めていくことを目指したいところです。
(止むなく取り崩しているという家庭を除きます。)

そして3番目がバイトです。

4番目に多いのが大学のための奨学金。これは子どもの借金ですから、それを踏まえてどこまで親が用意するかを考える必要があります。

<教育資金はどのように貯めれば良いのか>

では不足しないように教育資金を貯めるていくには、どうすれば良いのでしょうか。
その考え方を見ていきましょう。

高校から私立の場合を見てみます。
私立校と公立校の年間の学費の差は約60万円ですので、その差額を家計とは別に貯蓄していきます。公立の場合は、家計から出していくことを前提としているからです。
15年間で180万円、18年間で420万円、合計600万円です。

最初の15年間は月3万円を貯金していきます。
(=180万円÷15年÷12か月+420万円÷18年÷12か月)
16年目からは月2万円です。

貯蓄の方法ですが、まずは児童手当をしっかりと貯めていきたいところです。

児童手当は中学まで貰えるので、家計に入れてしまわずに全額貯めます。
その際、教育資金用の口座を作ってしまうのも良いですね。

児童手当を貯めていくと、中学を卒業するまでに約200万円貯まります。
私立高校のお金は児童手当を充てられるので、残りは400万円(600万円-200万円)となり、月1.9万円(=400万円÷18年÷12か月)の貯蓄でOKとなります。

ただし、年収900万円ぐらいから所得制限がかかり、児童手当は月5,000円(中学までで約80万円)になってしまいます。
その場合は私立高校の不足分を月6,000円(=100万円÷15年÷12か月)上乗せし、15年間は大学の分と合わせて月2.6万円を貯めていきます。

小学校、中学校と習い事や塾を平均より多く希望する場合でも、しっかりと貯められるよう調整してくださいね。公立・私立によっても平均値は異なりますが、習い事はだいたい月5,000円~30,000円に収まっているようです。

<教育資金と繰り上げ返済資金を貯めるための金融商品は>

では次に、どんな金融商品を使えば良いのか、具体的に見ていきましょう。
産まれたらすぐに始めるのがベストです。

まずは住宅ローン控除の使い方です。
こちらは繰り上げ返済資金に充てるため、税金が帰ってきたら使ってしまわず、しっかりと運用に回していきましょう。今は低金利なのでどんどん繰り上げ返済をするより、リスクを取って運用し、増やしてから返した方が有利になる可能性が高いのです。

安全性を考慮して考えるなら、財形貯蓄(会社に制度があれば)・給与天引きで定期預金の自動積立が候補になります。
ところがこれではまったく増えませんし、将来インフレになったら現金の価値が目減りしてしまい、教育費の上昇に追い付かなくなってしまいます。

学資保険はどうでしょうか。解約しない限り元本割れはしません。
でもこちらもお勧めできません。
現在はとても金利が低いので、返戻率も非常に低くなっています。たとえば18歳から22歳まで毎年40万円もらって返礼率が115%という商品は、年率に直すと1%もありません。
金利が低いときに保険で固定してしまうと、将来金利が上がって定期預金の金利が上がればそっちの方が良かったということになってしまいます。
でも保険は途中で解約すると損をするので、簡単に移せないのです。
これが学資保険をお勧めしない理由です。

では何が良いのか。
残りは投資性商品です。
リスクを取って運用すれば年平均3~4%の利回りを得られる可能性は十分あります。

比較的リスクの低いものでは、個人向け国債、債券に投資する投資信託などが考えられます。
でも10年以上先の資金ですから、もう少し高い収益を狙い、積極的にリスクを取って株式に投資する投資信託を毎月積み立てていきたいところです。
2018年からは積立NISAも始まりますし、ネット証券を使えば月500円から積立投資ができるので、コツコツと長期で積立ながら準備していきます。
この毎月コツコツを、途中で止めないで長期間、継続することが大切なポイントです。

勤務先に持株会があるなら、ぜひ使ってください。
積立額の5~10%を会社が上乗せしてくれますし、購入手数料もかかりませんので、財産形成にはメりット大です。
単元になると売却して現金にすることもできるので、非常に使い勝手外が良いのです。

いかがでしょうか?
そろそろ2人目の子どもを・・・とか、住宅購入はこれからなど、色々あるでしょう。
教育費の負担が大きくなる頃、住宅ローンと合わせて家計の支出は大きく膨らみます。

子どもが小さいうちは収入に余裕がありますが、家計をどんぶりにしてはいけません。

計画的に教育費を貯め、そして住宅ローンの繰り上げ返済をしていくために、有利な制度は積極的に活用し、そして早目に行動したいものです。