手取り給料が少なくなった(増えていない)気がする・・・
そう感じている方は非常に多いでしょう。

実際そのとおりで、アベノミクス以降ボーナスUPやいくらかベースアップがあったものの、手取り給料は大きくは増えていません。

税金と社会保険料を引いた手取り収入のことを、「可処分所得」といいます。
この可処分所得が増えていないのです。
つまり、公的負担(税金や社会保険料)が年々増加しているんですね。

グラフは、平成19年を100として指数化したものです。
給与はほとんど変わっていない一方で、特に社会保険料が大きく上がっています。

給与の減少

出所:総務省「家計調査」

税金と社会保険料に分けて説明していきます。

まず税金。
・所得税、住民税
 平成23年から、15歳以下の年少扶養控除(所得税38万円、住民税33万円)と、16~18歳の上乗せ控除25万円が廃止になっています。住民税は平成24年6月から廃止になりました。

ただ、平成22年から子ども手当(当初は月1.3万円、現在の児童手当)が始まりましたので、年収が1,300万円ぐらいまでは、中学までの実質の手取りは増えています。
16歳~18歳までの手当てはありませんので、その間の手取りは減ったことになります。

平成25年の1月から税金に上乗せされています。
・復興特別所得税への上乗せ 2.1%
・利子や配当金への上乗せ 0.315%

さらに、平成30年1月からは夫婦の年収によって配偶者控除が下がっていきます。
配偶者控除の改正

大きいのは社会保険料です。
・健康保険 (協会けんぽ、東京の場合)
 40~65歳 平成19年 9.43% → 平成29年 11.56%(40歳からは介護保険も負担)
 40歳未満 平成19年 8.20% → 平成29年 9.91%
 (実際は会社と社員で半分ずつ負担します。)

大企業の場合は健康保険組合があるのが通常なので、実際の保険料率は企業によって異なりますが、保険料が上がっているということでは同じです。

・厚生年金
 平成19年 14.642% → 平成29年 18.182%
 (こちらも会社と社員で半分ずつ負担します。)

・国民年金
 平成19年 14,100円 → 平成29年 16,490円
 配偶者が扶養の範囲なら負担はありませんが、扶養からはずれると負担する必要があります。

厚生年金と国民年金は平成16年の年金改正で、平成29年に厚生年金は18.3%、国民年金は16,900円になるまで毎年上げていくことが決まっており、そのとおりになっています。

平成28年10月からは配偶者が社会保険料を払わなければならない130万円の壁が、以下の条件を満たした場合に106万円の壁に変わりました。
・勤務時間が週20時間以上
・1カ月の賃金が88,000円(通勤費込、見込年収106万円)以上
・勤務期間が1年以上の見込み
・勤務先が従業員501人以上の企業
・学生以外

給与から天引きされるので、把握されていない方も多いと思います。
ですが、自分がどれだけ税金や社会保険料を支払っているか、知っておくべきです。

なぜなら、これだけ税金を払っているんだから国民の三大権利の一つ「参政権」(=選挙に行く)も使わないと・・・
ということもありますが、税金が返ってくる制度の有難味がわかるからです。

たとえば「ふるさと納税」、「医療費控除」、「確定拠出年金(個人型やマッチング拠出)」などの所得控除、住宅ローン控除などの「税額控除」、その他「NISA」「確定拠出年金(売却益、分配金)」などの非課税制度を活用することで節税が可能になるのです。

会社員は源泉徴収ですから、確定申告が不要なケースがほとんどかと思います。
ですが、容易には所得が上がらない時代、可処分所得UPのために賢くなって欲しいと思います。

給与を増やすのは簡単ではないですが、手元の現金が増えるという意味では、税金の支払いを少なくするということでも効果は同じです。
知っているだけで可処分所得が増えるなら、利用しない手はないと思いませんか?