つなぎ融資とは、住宅ローンが正式に始まるまでの間、一時的に借りる「つなぎ」の資金のことです。

必要になるのは以下のようなケースの場合です。
・注文住宅を建てる場合
・融資実行と引き渡しのタイミングがずれる場合
・買い替える場合

このうち代表的なのは、注文住宅を建てる場合です。
どういうものか説明していきます。

つなぎ融資とは

住宅ローンは、通常は竣工している建物(引き渡し済みの建物)に融資されますので、つなぎ融資は建売やマンションなどの分譲住宅では基本的に不要です。

これに対して注文住宅では、まず土地を買ってから家を建てるので、最初に土地を取得するための資金が必要になります。建物の費用は、建築期間中にハウスメーカーや工務店などの建築会社へ支払うのが一般的です。土地代や建築費を自己資金で賄えればつなぎ融資は不要ですが、そうでない場合はつなぎ融資を受けることが必要になります。

注文住宅で資金が必要になるタイミングは、具体的に「土地の取得費」「着工金」「中間金」「竣工後引き渡し代金」で、つなぎ融資を利用して3~4回に分けて支払っていきます。つなぎ融資の融資可能期間は、決済日から6か月間~1年程度というのが一般的です。

つなぎ融資は、建物の引き渡しが完了するまでの借入なので、住宅ローンの融資実行と同時に全額を返済します。ここで面倒なのが、つなぎ融資を扱っていない金融機関もあるということです。つなぎ融資だけを貸してくれる銀行はほとんどなく、一部ノンバンクなどに限定されてしまいます。

つまり、注文住宅を検討する場合は、つなぎ融資が利用できる住宅ローンであることが条件に入ってくるということになります。つなぎ融資を使わずに住宅ローンを分割して融資してくれる銀行もあり、最近は増えてきています。ただ、メガバンクなどでは、小さな工務店など信用力が弱い場合は分割融資を断られるケースも多いです。

つなぎ融資のコストは、住宅ローンに比べて高くなっています。借入れには手数料がかかり、利息も発生します。つなぎ融資の返済期間中は利息のみを返していきます。手数料は10万円程度、金利も高めで、変動金利の店頭金利(2018.5現在では2.5%程度)などとなっています。

つなぎ融資のコストはどの位かかるのか

それではつなぎ融資のコストを計算してみましょう。
新築の土地付き注文住宅6,000万円の物件を購入した場合で計算します。
建物の支払いはだいたい着工金3割、中間金3割、竣工時に残り4割となっています。(請負契約の締結時に1割というケースも多いです。そうすると、竣工時は3割になります。)

1回目支払い「土地の取得費用」 3,500万円
2回目支払い「着工金」  750万円 2か月後
3回目支払い「中間金」  750万円 4カ月後
4回目支払い「竣工金」 1,000万円 6か月後
つなぎ融資金利 2.5%

1回目(融資期間 180日)
事務手数料:108,000円(初回実行時のみ。銀行によって異なる)
利息:3,500万円×2.5%×180日÷365日=431,507円

2回目(融資期間 120日)
利息:750万円×2.5%×120日÷365日=61,644円

3回目(融資期間 60日)
利息:750万円×2.5%×60日÷365日=30,822円

4回目 1,000万円
残りの融資が実行されるため、つなぎ融資の費用負担はなく、つなぎ融資分も住宅ローンで返済されます。

合計:523,973円

結構なコストがかかります。
利息は、それぞれのつなぎ融資のタイミングで現金で負担する必要があるので、支払計画をしっかり管理しなければなりません。

工務店やハウスメーカーに支払いのタイミング・金額を確認することが大切になってきます。交渉すれば支払いを後ろにずらして金利負担が減らすことも可能ですが、体力のあるハウスメーカーや規模の大きな工務店でないと難しい場合が多いです。

さらに、土地の購入には以下の諸費用がかかります。

・登録免許税(評価額の1.5% 売買価格ではない)
・印紙税 10,000円~30,000円(1億円以下)
・仲介手数料 土地代の3%+6万円+消費税
・手付金 土地代の5~10%(必要があれば売買契約時に払う)
・登記費用 3~5万円(司法書士に所有権移転登記を依頼する場合)

このケースで大きい支出は、手付金の175~350万円と仲介手数料の112万円です。
資金繰りがとても大切だと言う事をご理解いただけると思います。